KIWI LIFE of MOANA

世界の果てニュージーランドからKIWIとの国際恋愛や日常生活、それからニュージーの福祉/教育を発信!ワーホリ・ギリホリの人を応援したい情報ブログ。

海外に住むという事≪コロナが教えてくれた私の居場所≫

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いつもはニュージーランドのオススメレストラン・カフェ・マーケットや私のニュージーランド生活で起こった事なんかを紹介しているのだけれど、今日はちょっと心境を綴っていってみる。

 

今まさに留学やワーホリで海外に住むんでいる人、またはこれから短期長期に関わらず海外移住を考えている人、日本にいても親と離れて暮らしている人や国内移住しているみんなに読んでもらいたい。

 

 

 

この記事を書こうと思ったきっかけ

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日頃、情報収集の1つとして多用しているTwitter。

 

多種多様な人が混在する中で、私がフォローしている人はダントツで「現在海外にいる日本人」「海外に(短期でも)住んだことがある日本人」が多い。

 

それゆえか、関連して流れてくるフォローしていない人のツイートも辿れば、その人たちも同じような人たちだ。

 

今回コロナ騒動の混沌とした中で時折目にした「ワーホリや留学生は今すぐ帰るべき!」と、短期滞在者から長期滞在者への注意喚起を「マウントを取られた」「永住権があるからとそんな偉そうに言われる筋合いはない」というような論争。

 

長期滞在者はそんな思いで同じ日本人を蹴散らそうとしているのか?そうではないだろう。

 

ではどういうことか、私の考えを書いていきたいと思う。

 

実はこの論争を見る前、ニュージーランドでロックダウンが始まる少し前3月の中旬頃に私は自分の中で思いを巡らせ覚悟が決まったところだったから。

 

私の初めての海外に住む経験はオーストラリアワーキングホリデー

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かくいう私はニュージーランドで現在生活をしているが、初めての海外生活は2015年29歳で足を踏み入れたワーキングホリデー、1年間。

 

ワーホリの良いところは、学校に行っても 働いても 旅行をしても 何をしてもいいビザなのに、取得が簡単。

 

気軽に海外生活を体験できるだと思う。

 

日常会話もままならない中、渡豪し語学学校に通い、たくさんの今まで出会えなかったような人たちと出会う事ができた。

 

初めて国際恋愛をし、外国人の彼氏もできた!

 

部屋を借りて毎日同じところで寝泊りし、現地で仕事をしながら収入を得て生活する、旅ではなくまさに生活の基盤はオーストラリアだった。

 

でもその時の自分の居場所は自分にとって本当の居場所だったのか、、、?

 

そして今の生活、ニュージーランドワーホリから長期滞在へ

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オーストラリアのワーホリが終わってほどなく、ギリギリワーホリに行ける31歳でニュージーランドへワーホリにきた。

 

英語はまだまだだけど、オーストラリアで培った根性と対応力でオーストラリアの初めの頃よりも物おじすることも少なく、幾分スムーズに生活することができた(と思う)。

 

ローカルのお店で働くことができたり、外国人に埋もれて働けたのでオーストラリアの頃よりも自分の中で現地に馴染んだような感覚があった。

 

嬉しい事にまた彼氏もできた。オーストラリアで辛い失恋をしたのだけれど、今回も現地に住む外国人だ。(どっちが外国人なんだって感じだけど。向こうからしたら私が外国人。)とにかく日本人ではない人。

 

ワーホリに来て数カ月で知り合い、、、というまぁ割とあるあるな感じだった私の恋物語も進み、ワーホリが終わっても一緒に居られるようにする方向に話が進んだ。

 

そんな事があってもまだまだ自分の中でニュージーランドに滞在することは一時的なものにしかすぎない気がしていて、日本が自分の帰る場所であることに間違いはなかった。

 

この恋愛が終わってしまえば日本に帰る。私はニュージーランドに恋をした訳ではない。

 

ニュージーランドは好きだけれど、彼との恋愛が終わったとして それでもここに自力で居続けたいかと言えばそれは違うな、と思っていた。

 

実はそれは今も変わってはいないのだけれど、月日は流れ色々な山や谷を越えて晴れて婚約まで来た。

 

初めてニュージーランドに足を踏み入れてから3年と少し、ついに私は本腰を入れて長期滞在者になろうとしている。

 

そんな時に起こったコロナ世界大流行だ。

 

 

移住という言葉の意味

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い‐じゅう【移住】

い‐じゅう移住 ①他の土地または国へ移り住むこと。「―者」 ②開拓・征服などの目的で種族・民族などの集団がある土地から他の土地へ移動・定住すること。 (広辞苑無料検索ページより)

い‐じゅう【移住】‥ヂユウ - 広辞苑無料検索

 

 

「移住」という言葉を調べると、読んで字のごとく「移り住む」という意味が出てくる。

 

他の土地や国に移り住むという事なので、留学やワーホリ中の短期海外移住や都会から田舎もしくはその逆の日本の中で移り住むこともまた移住と言える。

 

つまるところ、海外移住で言えば、ビザの種類に関わらず短期滞在者であろうが長期滞在者であろうが海外旅行ではなくそこに住んでいれば「移住者」である事は変わりない。

 

いつまでが旅行でいつからが移住かと言われると難しいが、現在の生活の基盤がそこにある、という事かなと私は考えている。

 

短期・長期に関わらずみんな移住者であることに変わりはないのにどうして今回長期滞在者が留学生やワーホリの人たちに対して厳しいアドバイスをしたのか、それは根本的にあることが違うからだと私は思っている。

 

 

コロナ世界流行によって向き合った海外移住と私の居場所

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ここからは完全な私個人の思考を書きたいと思う。

 

万人に当てはまるなんて事はないけれど、このコロナのおかげで私はきちんと自分に本当に向き合う時間ができた。

 

 

まず最初に私に起こった事、それは予定していた日本の帰国をどうするかと言う事だった。

 

当所4月の2週目、スクールホリデーが始まるタイミングで帰国しようと考えていたが、中国での様子や他国の様子から渡航はこれから厳しくなるだろうという予想。

 

2月の末頃には「きっと帰れないだろう」と彼と相談し始め、キャンセル決定の時期を見計らっていたが事態は収束に向かう感じは一切みられなかったので3月の1週目に「もし行けたとしてももう帰らない、予定はキャンセル」と2人で決めた。

 

この時はまだ、

「せっかくの帰国、しかも今回は結婚に向けて家族と会ったり結婚式の前撮りをしたいなんて考えていたのに、ショックすぎる。できることなら直前に予定を再度変更してでも行きたい。」

そう思っていた。

 

ロックダウンが始まる3/26日からさかのぼる事約2週間の 3/14、ニュージーランド政府はコロナのパンデミックを受け16日からニュージーランドに入国するすべての人に対して2週間の自主隔離の義務を発表。

 

それに続き、日本との直行便を唯一持つエアニュージー(ニュージーランド航空)が3月末から6月末までのオークランドー東京間のフライト運休を発表。

 

その後続々と各国の情勢が変わって行き経由便もどんどん縮小されていく事に。

 

そんな中私は

・日本に帰れない

・今ならまだ帰れる

・今帰らなかったら次日本に帰れるかもわからない

・でも日本に帰れたとしてもニュージーランドには入れないかもしれない

・彼は国民だからもし国を閉めてもニュージーランドに入れる可能性は高い、でも私は?

 

こんな風に色々正解のないことがグルグルと頭を駆け巡っていた。

 

「帰れなさそうだね」というわかり切った事は彼と話していたけれど、心の一番底は彼にも話さず自分で決めた事がある。

 

ここニュージーランドにとどまる、と。

 

この時、もちろん最悪の事態も考えた。

 

海外移住者あるあるなのだろうけど親の死に目には会えないかもしれない、もし自分に何かあっても両親には来てもらえない、という事が思いつく最悪の事態だった。

 

今までももちろん同じ事を考えた事もあるけれど、これが頭をよぎるたびに「日本に住んでいたって人の死は突然やってくることもある、死に目に会える方がまれかもしれない」と考えてもちろん現場に駆け付けるのに要する時間は違えど 海外だろうと県外だろうともちろん一緒に住んでいようとその条件ってさほど変わらない気がしていた。

 

だけど、今回のように遅れてでも帰れないなんてことは想像もしたことがなかった。

 

そんな事実が現在世界中で現実に起こっている。

 

その現実を目の前にした時、初めて私は自分の心の居場所というものを考えた。

 

きっとこれは人それぞれ考える視点も工程もそもそも考える事が必要か必要でないかも違ってくることだと思うけれど、それでも一つの考え方として見てもらいたい。

 

その時々の心の居場所を自分の経験した「ワーホリの時」と「今」で比較しながら考えてみた。

 

「仕事をして税金も納めている」という事実は今も3年前のワーホリ時代も一緒だ。

 

家族は日本に居て、今でこそニュージーランドでも友達ができてきたけど繋がりの深い友達はほとんどが日本だということも変わらない。

 

そんな中、今回私が一番考えた事は今の自分が歩んでいる人生で一番心があるところはどこなのか・本当に最悪の事態になった時にどこに居たいのかという事だった。

 

それまでの私はあまりそんなことを深く考えた事はなくこれからニュージーランドでの生活が長くなりそうだなという事だけ。

 

しかし帰るなら今しかないという状況になり、親の近くに帰るべきか?とも思った。

 

でもその時に色々グルグル考えて出した答え。

 

それは収入がどこであるとかどこに納税しているとか、家族がどこにいるとか友達がいるとかではなく、唯一私にこの3年間で変わった事。

 

それは家族を作ろうとしているという事だった。

 

私は「彼がいる場所が私の居場所、一緒に生きていくと決めたんだ」と。

 

その瞬間になんだか腹くくった感じがあって、一山超えたかな。

 

もちろん今でも親に何かあったら帰るからね(物理的に可能かは今のところ分からないけれど)とは彼に伝えている。

 

それでもそんな日が来ない事を願いながら、自分はニュージーランドで踏ん張っている。

 

そんな風に思った自分だからこそ、「ワーホリの人は今は帰る方がいい」という長期滞在者の気持ちはマウントを取りたかった訳でも永住権を振りかざしている訳でもないと思うのだ。

 

実際に滞在すると決めた私も永住権は持っていないし、永住権を持っていても今回日本への帰国を選んだ人もいるかもしれない。

 

ワーホリビザを使っているけれど、今後の移住の為に人生かけてその地にいる人もいるだろう。

 

1人ひとり違う人生だから一概に「このビザの人は帰れ」「こういう人は海外に居てもいい」なんて事は言えないけれど、1人ひとりが自分の居場所の確認ができればおのずと自分の答えが出てくるんじゃないかなぁ、と思う。

 

コロナが私に教えてくれたこと、それは自分の居場所を再確認しろということだった。

 

1人ひとりが出した答えに賛成も反対もしない。

 

 

みなさんの心の居場所はどこですか。